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症状編 便秘
 便秘は、漢方では得意の分野で、非常にがんこな便秘も、ふつう半年から1年くらいで治ります。

おすすめの特効下剤
 体力のあるなしに関係なく、比較的幅広く用いられるのが、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)です。便秘以外に目立った症状のない人は、一度試してみるとよいでしょう。
 この薬を粉末にして丸薬にした、「大甘丸(だいかんがん)」という薬も市販されています。

便のタイプで薬を選ぶ
 便秘には、太くてかたい便の出る場合と、ウサギの糞(ふん)のようにコロコロとした便の出る場合があります。それによって用いる薬も異なってきますので、薬選びの目安にしてください。
 前者は、体力のある人のタイプに多く、三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)、大柴胡湯(だいさいことう)、調胃承気湯(ちょういじょうきとう)、大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)など大黄(だいおう)や芒硝(ぼうしょう)の入った薬が効果的。
 後者は体力のない人の便秘に多いものです。このタイプには、おだやかな作用で便通を整える地黄(じおう)や人参(にんじん)などの入った八味地黄丸(はちみじおうがん)、加味逍遙散(かみしょうようさん)、小建中湯(しょうけんちゅうとう)などがよく合います。

自分で選ぶ 体力別 便秘の特効漢方
体力のない人が、体力のある人に向く大黄(だいおう)や芒硝(ぼうしょう)の入った薬を用いると、腹痛や下痢になることもあるので注意すること。なお大黄は代表的な下剤で、たった1gで便通がつく人もいるくらいよく効く。芒硝は硫酸マグネシウムの結晶。
下表の◎=決め手になる症状 ○=あらわれやすい症状 △=ある場合もない場合もある症状を示す。

あなたの体力は?→ ある ふつう ない
自覚症状↓
特に強い便秘がある








かたいコロコロした便が出る









頻尿(ひんにょう)・多尿









食欲不振







不眠傾向









頭が痛い









皮膚が乾燥する









疲れやすい







のぼせやすい








肩がこる







鼻血が出やすい










口・のどがかわく









どうきがする








みぞおちがつかえている感じ








腹が痛い








おなかがはっている








口の中が粘ついて苦い










手足が冷える







腰から下が冷える









月経異常









イライラする









処方薬参照先 10 11 12


1 大黄附子湯(だいおうぶしとう)
  足が冷え、たびたびおなかの痛む人に用いる。
2 調胃承気湯(ちょういじょうきとう)★▲
  便秘がひどく、少し腹がはる傾向の人に向く。
3 桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)★▲
  いつも腹がはって苦しいという人に向く。
4 三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)★▲◆●
  高血圧ぎみで、のぼせ傾向のある人に用いる。
5 大柴胡湯(だいさいことう)★▲◆
  みぞおちがつかえ、肩こりを伴う便秘に。
6 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)★▲◆
  顔が赤黒く、体格のよい人で左下腹を押すと痛む人に。
7 大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)★▲◆
  便秘以外には特に症状のない人が用いるとよい。
8 麻子仁丸(ましにんがん)★▲
  尿の回数や量が多い人のがんこな便秘に。特に体力が多少落ちぎみの高齢者などに用いるとよく効く。
9 加味逍遙散(かみしょうようさん)★▲◆
  主に、体力のない女性の便秘に用いる。肩こりやのぼせがあり、背中が急に熱くなったかと思うと寒けが生じる人に向く。
10 潤腸湯(じゅんちょうとう)★▲
  体力のない高齢者などで、皮膚に潤いのない人に合う。
11 八味地黄丸(はちみじおうがん)★▲◆
  老人の常習性便秘によく効く。
12 小建中湯(しょうけんちゅうとう)★▲
  疲れやすく、腹痛をよく起こす人の便秘に。

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