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病気編 腸の病気 痔/脱肛/直腸脱/肛囲湿疹/直腸ポリープ
 漢方では、痔疾(じしつ)はお血(おけつ:古い血が停滞すること)から起こるものとされています。そのため多くの場合は、お血を改善する薬が用いられます。

便秘のある人の痔には
 便秘を伴い、またそのために痔が悪化している人には、乙字湯(おつじとう)が効果的です。痔には最もよく用いられる薬ですが、便秘傾向のない人が服用すると下痢をしますので注意が必要です。

出血を抑える止血剤
 出血の激しい痔には、止血の作用がある生薬の入った麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)、三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)、きゅう帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)などがよく用いられます。
 出血によって貧血状態になっている人は、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)がよく合います。

激しい痛みをやわらげるには
 甘草湯(かんぞうとう)を内服するか、外用薬として用いると、速効的に痛みがとれます。後者の場合は、甘草を煎(せん)じた温かい液に腰を浸す、液で患部を洗う、温湿布するなどの方法があります。なお、甘草湯は、痔そのものの治療薬というよりは、鎮痛薬として用います。

自分で選ぶ 体力別 痔/脱肛の特効漢方
表の薬のうち、紫雲膏(しうんこう)は外用薬。裂肛(れっこう)の激しい痛みを止めるために、就寝前に塗布する。紫色の色素が強く、衣類や寝具につくととれないので注意。
下表の◎=決め手になる症状 ○=あらわれやすい症状 △=ある場合もない場合もある症状を示す。

あなたの体力は?→ ある ふつう ない
自覚症状↓
便秘しやすい







不眠傾向








汗をかきやすい









顔色が悪い(貧血ぎみ)








顔が赤黒く脂ぎっている










皮膚が荒れる









のぼせやすい







体がだるい









疲れやすい









めまいがする










肩がこる








耳鳴りがする








口・のどがかわく










どうきがする








みぞおちがつかえている感じ









腹が痛い








手足が冷える









月経異常








イライラする









痔が痛い
出血する

処方薬参照先 10 11 12


1 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)★▲◆
  へその左下2cmあたりを押すと抵抗や痛みを感じる人の痔によい。
2 乙字湯(おつじとう)★▲◆
  便秘傾向のある人の痔に用いる。
3 三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)★▲◆●
  のぼせやすく、便秘がある人に。
4 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)★▲◆
  痔核からの出血や痛みを伴う人に向く。
5 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)★▲◆
  のぼせ感が強く、便秘がちで冷え症の人に。
6 大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)★▲
  へそと腰骨の中間あたりを押すと抵抗や痛みを感じる人で、便秘傾向、女性では月経異常のある人に用いると効果的。
7 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)★▲◆●
  精神不安定でのぼせぎみの人。出血を伴う場合に用いる。
8 甘草湯(かんぞうとう){忘憂湯(ぼうゆうとう)}▲
9 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)★▲
  ズキズキする痛みに効く。
10 きゅう帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)★▲
  痔核からの出血が激しく、貧血や疲労感のある人に効く。
11 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)★▲◆
  出血のために貧血状態になり、ひどい疲労を感じる人に。
12 紫雲膏(しうんこう)★

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●脱肛(だっこう)を治せば内臓も強化 脱肛を起こす人は胃腸も下がる傾向がある。漢方薬の内服によって筋肉が締まり、下垂が治るケースも。