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病気編 肝臓の病気 慢性肝炎
 慢性肝炎は現代医学でも決め手となる治療法がない病気です。漢方では、A型、B型を問わず、患者の症状に応じて薬を選び、適切な食事(漢方食)と運動で完治する例も少なくありません。

独特の診断法がある
 診察のうえで特に大切なポイントは胸脇苦満(きょうきょうくまん)です。これは、みぞおちから脇腹にかけて物がつまったように苦しく感じる状態で、肝臓や胆嚢(たんのう)の病気によくあらわれます。押すと、患者は息がつまるほどの苦痛を訴えます。この場合には柴胡剤(さいこざい)を用います。


症例●大柴胡湯(だいさいことう)と食養生で治った
 慢性肝炎で、安静と高たんぱく、高カロリーの食事を強いられたTさん。退院して働き出すと悪化し、入退院を3回くり返しました。
 がっちりした体格で便秘がち。右の脇腹を押すと痛みがあったところから、大柴胡湯を投与しました。食事も漢方的な食養生(たんぱく質は大豆製品や小魚が中心。野菜、海藻を多くとる)に切りかえ、散歩程度の運動をすすめた結果、半年で正常値にもどり、心身ともに元気になりました。

自分で選ぶ 体力別 慢性肝炎の特効漢方
現代医学から漢方治療に切りかえるときは、段階的に慎重に行う。服用は最低でも1年は続ける。
治療期間が長くなるので、できたら漢方治療を行う病院に行き、健康保険扱いにしてもらうとよい。
下表の◎=決め手になる症状 ○=あらわれやすい症状 △=ある場合もない場合もある症状を示す。

あなたの体力は?→ ある ふつう ない
自覚症状↓
脇腹を押すと抵抗と痛みがある



便秘しやすい







下痢しやすい






尿量が少ない




食欲不振


不眠傾向





汗をかきやすい






上半身に汗をかく








首から上に汗をかく








顔色が悪い(貧血ぎみ)






黄疸(おうだん)があらわれる







疲れやすい・だるい


のぼせやすい







肩がこる




口・のどがかわく




口の中が粘ついて苦い




うすい泡のようなつばがたまる







どうきがする







みぞおちがつかえている感じ



おなかがはっている







冷たいものをほしがる








手足が冷える







処方薬参照先 10


1 大柴胡湯(だいさいことう)★▲◆
  肩こり、便秘、口の中の粘つき、みぞおちの左右を押すと抵抗や痛みを感じる(胸脇苦満)などの症状に用いる。
2 小柴胡湯(しょうさいことう)★▲◆
  大柴胡湯より少し症状が軽く、便秘のない人に用いる。
3 茵ちん蒿湯(いんちんこうとう)★▲●
  のどがかわいてよく水を飲み、尿の色が濃い人に効く。
4 茵ちん五苓散(いんちんごれいさん)★▲
  菌ちん蒿湯よりものどのかわきが強く、汗が出やすい人に用いる。黄疸症状のある人はこれを用いるとよい。
5 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)★▲◆
  のぼせやすく、肩こりや疲労感のある人に向く。
6 四逆散(しぎゃくさん)★▲
  脇腹がはり、イライラや不眠などを伴う人に有効。
7 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)★▲
  疲れやすく、首から上に汗をかきやすい人に合う。
8 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)★▲◆
  疲れやすく、ロにうすいつばがたまりやすい人に向く。
9 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)★▲◆
  疲れやすく、貧血傾向のある人に合う。
10 人参湯(にんじんとう)★▲◆
  胃の具合も悪いときに効果的。

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