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病気編 肝臓の病気 慢性肝炎

GOTとGPT
GOTは心臓や肝臓、骨格筋にも含まれているが、GPTはほとんど肝臓にしかない。血液中の量によって、肝細胞の破壊程度がわかる。正常値はGOT=8〜40単位 GPT=5〜40単位

 急性肝炎が治りきらずに、肝機能の異常が6か月以上続いたり、肝臓が腫(は)れて、炎症が続くのが慢性肝炎です。多くは、肝細胞のこわれ方がゆるやかで、いつの間にか慢性肝炎になっています。

原因
 原因は、30%がB型肝炎ウイルス、残りのほとんどはC型肝炎ウイルスによるものです。A型肝炎は慢性化しません。

症状
 病気の進行がゆっくりなので、慢性肝炎特有の症状が急にあらわれることはあまりありません。
 症状があっても、だるい、疲れやすい、食欲がないなどで、単なる疲労や夏ばてだと思い、見すごしがちです。黄疸(おうだん)もあまりみられません。
 そのため、ほかの病気で医師の診察を受けたときや、献血などで血液を調べたときに偶然見つかるケースが多くなっています。

検査と診断
 重要なのは血液検査で、肝機能をチェックすると同時に、ウイルスのタイプも判定できます。超音波検査、肝シンチグラム、CT検査などの画像診断も重要です。肝臓の組織検査(肝生検)をすればさらに正確に診断できます。

治療
 食事療法と安静が中心ですが、インターフェロンなどの薬剤の有効性も証明されています。
 食事は高エネルギー、高たんぱくが基本ですが、肥満には要注意です。栄養のバランスにも気をつけます。飲酒は避けてください。
 安静の程度は、病状によって異なりますが、大まかには、GOT・GPTの値が200以上のときは、なるべく仕事を休み、横になるようにします。100〜200のときは、仕事を減らし、横になる時間を多くします。残業や出張は、控えたほうがよいでしょう。100前後のときは、仕事は軽作業にとどめ、食後1時間くらいは横になって休むようにします。
 しかし、これはあくまでひとつの目安にすぎません。医師の指示をよく守ることが大切です。
 インターフェロンの注射による治療が、健康保険で認められています。しかしすべての慢性肝炎に有効というわけではありません。効果が認められない場合も多く、また副作用もかなり多いので、治療に際しては主治医とよく相談してください。
 そのほか、ステロイド剤やGOT・GPTを下げる薬剤も使われています。


主な肝機能の検査
GOT
GPT
肝細胞の破壊状態の検査。肝細胞がこわれると、GOT、GPT(いずれも卜ランスアミナーゼという酵素の一種)が血液中にもれ出てくる。
ビリルビン 黄疸(おうだん)を調べる検査。肉眼では見分けられないほどのわずかな黄疸も判定できる。
ICG 肝臓の機能全般を調べる。排泄機能(はいせつきのう)や、肝臓の中の血流量がよくわかる。インドシアニングリーンという色素を静脈に注射して検査する。
ALP
LAP
胆汁の流れをみる検査。ALP、LAPは酵素で、胆石などで胆汁の流れが悪くなると、血液中に増加してくる。
アルブミン
γ(ガンマ)‐グロブリン
いずれも血液中のたんぱく質で、肝臓の病気の程度やようすがわかる。肝臓が疲れているとアルブミンは減り、慢性肝炎の進行につれて血液中のγ‐グロブリンはふえる。
γ‐GTP アルコールの反応をみる検査。血液中の値が上がるので、酒を飲んでいるかどうかすぐにわかる。

●慢性肝炎のサイン ●疲れやすい、●食欲不振、●酒がまずい、●右腹部が重苦しい、●手のひらが赤い。