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病気編 胃の病気  急性胃炎/慢性胃炎

 胃炎は、病理学的には萎縮性(いしゅくせい)、無酸性、胃酸過多性などに分けられますが、漢方では特に区別はしていません。どのタイプの胃炎であれ、体質や症状で薬を選びます。

2週間で効果があらわれる
 胃炎は、漢方では比較的得意の分野で、早期に治癒(ちゆ)することが多いものです。
 慢性の胃炎でも、少なくとも2週間たてば効果があらわれます。もしそれ以上経過しても効果のない場合は、症状に合った薬ではないと考えて、もう一度選び直してください。

胃炎の代表薬は半夏瀉心湯
 舌に白い苔(こけ)があり、胃がつかえて食欲がなく、吐きけやげっぷ、口臭があるときによく効きます。また、おなかがゴロゴロ鳴り、ガスが多く出て、下痢ぎみのときもこの薬が使われます。
 同様の症状で、特に胸やけが強く、くさいげっぷが出るときは生姜瀉心湯(しょうきょうしゃしんとう)が適しています。

食べすぎによる胃炎には平胃酸
 暴飲暴食をしたあとに胃がもたれ、消化不良を起こしたときには平胃散(へいいさん)が著しい効果をあらわします。

自分で選ぶ 体力別 急性胃炎/慢性胃炎の特効漢方
この表にはあげていないが、急性胃炎の激しい痛みを鎮(しず)めたいときには、桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)呉茱萸湯(ごしゅゆとう)を用いると、速効的に治ることが多い。また急性胃炎や食中毒などで下痢が激しいときには黄ごん湯(おうごんとう)がよく効く。
下表の◎=決め手になる症状 ○=あらわれやすい症状 △=ある場合もない場合もある症状を示す。

あなたの体力は?→ ある ふつう ない
自覚症状↓
便秘しやすい









下痢しやすい





激しい下痢










食欲不振
食べたあと眠くなる









不眠傾向










汗をかきやすい










顔色が悪い(貧血ぎみ)







のぼせやすい・顔がほてる










口の中が粘ついて苦い










うすい泡のようなつばがたまる










吐きけまたは吐く





胸やけ・げっぷ・胃のもたれ





どうきがする








みぞおちがつかえている感じ



みぞおちのあたりが痛い





腹が痛い


胃が痛い
おなかがはって苦しい









おなかがゴロゴロ鳴る





手足が冷える







感情が不安定








処方薬参照先 10 11 12


1 桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)★▲
  おなかがはり、気持ちよく排便しない人に効く。
2 平胃散(へいいさん)★▲
3 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)★▲◆
  のぼせる傾向があり、腹痛や口臭のある人に合う。
4 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)★▲◆
5 安中散(あんちゅうさん)★▲◆●
  慢性的な胃炎、胸やけによい。
6 六君子湯(りっくんしとう)★▲
  慢性の胃炎で食欲はあるのに食卓に向かうと食べられないという人に向く。
7 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)★▲
  常に胃の具合が思わしくなく、昼食後にすぐ眠くなる傾向がある、どうきやめまいがする人に向く。
8 生姜瀉心湯(しょうきょうしゃしんとう)
9 甘草瀉心湯(かんぞうしゃしんとう)
  おなかがゴロゴロ鳴り、下痢が激しいなどのほか、イライラするなどの神経症状のある場合に用いる。
10 人参湯(にんじんとう)★▲◆
  冷え症で胃がもたれ、うすいつばがたまる人に。
11 小建中湯(しょうけんちゅうとう)★▲
  疲れやすく、鼻から出血がときにある人に向く。
12 四君子湯(しくんしとう)
  顔色が黄色っぽく、口唇の血色が悪い、疲れやすい人に。

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