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症状編 むくみ
 漢方では、むくみの原因は水毒といわれ、体内の水分の代謝がうまくいっていないことから起こるとされています。

むくみのようすで選ぶ
 むくみには、おおまかに2種あります。むくんでいる場所に弾力があり、指で押すとへこみがすぐにもどるタイプと、反対にフニャフニャとしたむくみで、指で押すと元にもどらないタイプです。
 前者は体力のある人、後者は体力のない人に出やすいむくみなので、下表の体力の有無の欄を参考にして薬を選びます。尿量の変化も重要なポイントです。

病気による薬選び
 漢方では症状を重要視して薬を選ぶので、むくみの起こるもともとの病気による薬の区別はありませんが、次のような薬がよく用いられます。
腎疾患(じんしっかん)…分消湯(ぶんしょうとう)、越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、五苓散(ごれいさん)、猪苓湯(ちょれいとう)など。
心疾患…木防已湯(もくぼういとう)など。
老人性のむくみ…牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)、八味地黄丸(はちみじおうがん)、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)など。
月経前のむくみ…当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)など。

自分で選ぶ 体力別 むくみの特効漢方
甘草(かんぞう)の入った薬を用いると、ときにむくみがあらわれることがある。この場合、のどのかわきがあるようなら、五苓散(ごれいさん)を飲むとすぐに治る。ただ、むくみが1週間以上続くときには、薬が体に合っていないので、薬をかえる。
下表の◎=決め手になる症状 ○=あらわれやすい症状 △=ある場合もない場合もある症状 ×=この症状があったら絶対に服用してはならない場合を示す。

あなたの体力は?→ ある ふつう ない
自覚症状↓
便秘しやすい










頻尿(ひんにょう)・多尿









尿量が少ない

排尿痛・残尿感がある









夜間の排尿回数が多い









不眠傾向









頭が痛い








寒けがする・熱がある









汗をかきやすい

×



顔色が悪い(貧血ぎみ)








体がだるい・疲れやすい




節々が痛い










せきが出る









うすいたんが出る









口・のどがかわく




どうきがする







みぞおちがつかえる・はる









腰から下の脱力感・重い








手足が冷える








特に強くむくむ




下半身がむくむ







腹水がある










処方薬参照先 9 10 11 12


1 分消湯(ぶんしょうとう)
  強い腹水が認められ、尿の出が悪い人に向く。
2 木防已湯(もくぼういとう)★▲
  みぞおちを押すとコチコチにかたく、尿の出が悪い人に。
3 茵ちん蒿湯(いんちんこうとう)★▲●
  尿量が滅り、やや便秘がちでむくみのある人に。
4 五苓散(ごれいさん)★▲◆
  のどがかわいて吐きけがあり、尿の出が悪い人のむくみに。
5 越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)★▲
  尿量が減り、のどがかわき、発汗傾向のあるむくみに。
6 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)★▲◆
  せきやくしゃみを伴う急性のむくみに有効。
7 猪苓湯(ちょれいとう)★▲◆
  尿が減り、残尿感や排尿痛があるむくみに効く。
8 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)★▲◆
  色白で筋肉に弾力がなく、水太りで足がむくむ人に。
9 苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)▲
  尿の出が悪く、せきがよく出る人に向く。
10 八味地黄丸(はちみじおうがん)★▲◆
  下半身に脱力感とむくみがあり、夜間頻尿を訴える人に。
11 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)★▲◆
  冷え症で、月経周期に伴って体がむくむ人に。
12 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)★▲
  尿量減少または多尿で疲れやすい人のむくみに合う。

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