現代医学 食事 漢方薬 ツボ 民間薬

病気編 胃の病気  急性胃炎/慢性胃炎 〈コラム〉
胃腸病の診断に欠かせないX線検査と内視鏡検査
X線検査
バリウムの入った部分が、シルエットとなって映し出される。これをテレビ映像や写真にして観察する

内視鏡検査
検査は15分ほどで終わる。胃がんの発見には大きな効果がある。同時に生検や小さな手術も可能。写真は電子内視鏡

X線による検査
 X線で胃を検査するときは、バリウムを飲みます。胃はX線を通過させてしまうので、バリウムを胃の中に入れ、写真に写るようにするのです。
 よりくわしい像を得るために、二重造影法が用いられることもあります。バリウムと、空気か炭酸ガスを併用する方法で、日本で開発されました。バリウムだけの場合では見つけにくい部位の診断をすることが可能です。
 X線は放射線の一種ですから、多量に浴びると、やけど、がん、染色体への悪影響などの害も考えられます。そのため、X線検査を恐れたり、拒否する人もいますが、胃腸の検査で使うX線は弱いものです。また機器が発達して、必要な放射線の量も、以前の10分の1以下に減っていますから、障害の心配はほとんどありません。
 唯一の例外は、妊娠している女性の場合です。特に妊娠早期には、十分な配慮が望まれます。

内視鏡検査の種類と方法
 レンズを通して体の内側を直接観察するのが内視鏡検査です。X線検査で異常があったときに、はっきりと病名を確定するために行われます。
 胃の検査の場合、いろいろな種類がありますが、胃カメラと胃ファイバースコープの2つに、大きく分けることができます。
 胃カメラは、4〜5mmのマイクロフィルムを入れた小さなカメラのついた器械で胃の内部を撮影します。器械をとり出したあと、フィルムを現像して胃のようすを見ます。
 ファイバースコープは、2〜3万本もの光ファイバーの束の先に、レンズがついた器械を使います。1本の光ファイバーは髪の毛よりも細く、光を曲折して通す性質をもっています。ですから、撮影と同時に、胃の中を観察したり、必要な映像を確かめることもできます。現在では、胃ファイバースコープによる検査が主流です。
 胃内視鏡の器材はやわらかく、直径は1cmほどです。先端は自由に曲がり、手元の操作でレンズの向きを変えられます。最近の開発では、先端にごく小さなテレビカメラがついたものや、コンピューターを併用する方法も用いられるようになっています。
 必要に応じて、生検用の鉗子(かんし)やブラシ、洗浄用のチューブや止血具などをとりつけて、検査と治療の両面に利用されています。胃がんの早期発見には不可欠の検査です。

検査を受けるときの注意
 胃の検査をするときは、数日前から胃の調子を整えましょう。酒やタバコを控え、消化のよい食事と規則正しい生活を心がけます。前日は、夕食後は何も食べず、早めに寝て十分な睡眠をとりましょう。特に前日の飲酒や食べすぎは胃粘膜を荒らし、正しい診断の妨げとなるので要注意です。糖尿病があってインスリン注射をしている人や、アレルギー体質の人は、事前に医師に申し出て、指導を受けましょう。
 当日は、検査が終わるまでは食べたり飲んだりできません。タバコを吸うことも禁止です。入れ歯は、内視鏡といっしょに飲み込んでしまうこともあるので、はずしておきます。
 バリウムは間をおかずに一気に飲みます。内視鏡を飲み込むときは、全身の力をぬくとうまくいきます。検査のあと、X線の場合はすぐに下剤を飲みます。便が白くなって、バリウムが排出されていることがわかります。完全に出るまで、半日から1日かかります。
 内視鏡検査の場合、1時間ほどたって口やのどの麻酔が切れたら食事をしてもかまいません。水でよくうがいをすると、30分くらいで麻酔は切れます。胃の動きを止める注射をしたときは、車の運転は避けます。
 なお内視鏡検査後に、腹部がはったり、便に血がまじることがあります。これは検査中に空気を入れたためです。出血は胃の粘膜の一部を採取したためで、いずれも心配はいりません。


●宴会前の胃腸薬服用は効果がない 胃腸薬は不調のときに効果があるもの。事前に服用して予防する、といった効能はない。