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症状編 肩がこる・痛い
頸椎の異常で起こる肩こりのしくみ
頸椎はサイコロのような7つの椎骨からなっている。頸椎の異常が神経を刺激して肩のこりや痛みを引き起こす

ソフト・カラー
肩こりのある部分を安静にし、あごの先をカラーにのせて首にかかる負担を軽くする

急に肩がこった
 急性の肩こりは、ほとんどが筋肉疲労が原因です。仕事や読書、書き物、編み物などで、前かがみの姿勢を長時間続けていると、肩から背中の筋肉がこわばるためです。肩こりの部分にさわるとかたくなっていたり、すじがつっぱったりしています。
 次のような原因で起こります。
●なで肩、首が細いなど、首の筋肉の発達していない体型からくるもの。
●首の骨の病気で起こるもの。多くは頸椎(けいつい)や脊椎(せきつい)など骨の老化が原因となっている。
●肩の関節の病気によるもの。
●内臓の病気{胆嚢(たんのう)の病気、心筋梗塞(しんきんこうそく)の後遺症}や血圧の異常であらわれるもの。
●筋肉の疲労が回復しないまま慢性化したもの。
 これらのうち、近年多いのが頸椎の老化による肩こりです。頸椎が老化すると、椎骨の間にあってクッションの役割をしている椎間板(ついかんばん)の水分が失われ、弾力性が低下します。そのため椎間板に負担がかかり、神経を刺激して、肩こりや痛みとなるのです。
 頸椎は体のなかでも最も早くから老化が始まる部分で、20歳代にはもう老化が始まっているといわれます。
 頸椎の老化による肩こりを見分けるには、肩こりの部分を指で押してみます。押すと痛みが強く、肩全体にその痛みが広がっていくような点(ひきがね点)がある場合には、頸椎の老化による肩こりと考えられます。
 さらに老化が進み、骨が変形すると、椎骨のうしろを通る神経の束を圧迫し、肩こりとともに手足のしびれもあらわれるようになります。
 そのほか不安や精神的ショックが原因で肩の痛みやこりを訴えることもあります。
 意外に見落としがちなのが、まくらの高さや、めがねが合っていないなどの日常的な原因です。

治療と生活上の注意
 原因となる病気をはっきりさせることが第一です。整形外科での治療は、首を引っぱったりゆるめたりする間欠牽引(かんけつけんいん)や、ソフト・カラーの装着といった方法があります。
 手や指がしびれる場合は、整形外科で神経系の検査を受け、治療を受けます。早めに治療すれば比較的短期間で治ります。
 がんこな肩こりや、体がだるいなどの全身症状がある場合には、内臓や血管の病気の可能性があります。肩こりの期間や程度、肩こり以外の症状に注意します。
 原因となる病気がなかったり、肩こりの程度が軽ければ、日常生活のなかである程度治していくことは可能です。以下にポイントをあげてみましょう。
●首を回さない。筋肉はほぐれても、頸椎(けいつい)の老化を早める。
●同じ姿勢を長く続けない。
●ぬるめの湯で入浴する。
●マッサージは軽くもむ程度。
●日ごろから運動をし、筋力を維持するよう心がける。
●机やいすは体に合ったものを使用する。



●神経根ブロック療法は ペインクリニックか麻酔科のある病院へ。1週間程度の入院で痛みから解放される。健康保険適用。

●女性の肩こりは男性の2倍 肩こりを訴えるのは、男性1に対して女性2の割合。年齢的には45歳以上になると急激に増加する。