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症状編 吐く/吐きけがする
 吐きけや嘔吐(おうと)は、消化器系をはじめとしたさまざまな体の不調を示す症状としてあらわれます。基本的にはもとの病気を治すのが先決ですが、まず吐きけを抑える必要があります。
 漢方では、吐きけを止めると同時に、もとの病気も治してしまうこともよくあります。

激しい嘔吐には
 嘔吐がひどくてほかの薬も飲めないようなときには、まず小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)を飲ませます。吐きけがおさまってから、ほかの処方をします。この薬はつわりや乗り物酔いにも効果があります。
 嘔吐が続いて体力の衰弱がひどい人には、乾姜人参半夏丸(かんきょうにんじんはんげがん)がよいでしょう。
 いずれの薬も吐きけがあるときには、水で服用すると早く吐きけが止まります。

自家中毒の子供の吐きけには
 一般的に、軽症の自家中毒の場合には五苓散(ごれいさん)、症状が重く体力が弱っているときには人参湯(にんじんとう)が効きます。嘔吐を止める効果はもちろん、発作のないときにも服用を続ければ、根治もできます。

自分で選ぶ 体力別 吐きけ/嘔吐の特効漢方
自家中毒などで子供に薬を与えるときには、小学校低学年なら大人の分量の3分の1、高学年なら2分の1を目安にする。
つわりで煎じ薬(せんじやく)を使用する場合には、よくさまして、スプーンなどで少量ずつ服用する。
下表の◎=決め手になる症状 ○=あらわれやすい症状 △=ある場合もない場合もある症状を示す。

あなたの体力は?→ ある ふつう ない
自覚症状↓
便秘しやすい









下痢しやすい







尿量が少ない






食欲不振




頭が痛い






熱がある








寒けがする









汗をかきやすい






顔色が悪い(貧血ぎみ)






体がだるい・疲れやすい






のどがかわく







うすい泡のようなつばが出る








みぞおちがつかえている感じ





げっぷが出る








胃が痛い









胃がもたれる






黄疸(おうだん)があらわれる









激しく吐く


鼻がつまる









どうきがする







手足が冷える





処方薬参照先 10 11


1 呉茱萸湯(ごしゅゆとう)★▲◆
  冷え症の人で、くり返し激しい頭痛のある人に向く。
2 五苓散(ごれいさん)★▲◆
  嘔吐(おうと)が激しく、のどがかわく症状によい。
3 茵ちん五苓散(いんちんごれいさん)★▲
  軽い黄疸症状のある場合によい。
4 旋覆花代赭石湯(せんぷくかたいしゃせきとう)
  げっぷがよく出て、便秘ぎみの人の激しい嘔吐に。
5 桂枝湯(けいしとう)★▲
  ムカムカするなど軽い吐きけに用いる。
6 人参湯(にんじんとう)★▲◆
  虚弱な子供の自家中毒による吐きけに。
7 小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)★▲
  嘔吐で苦しみ、薬を受けつけないときに、これを煎(せん)じて冷たくし、少量ずつ飲ませると嘔吐が止まることが多い。
8 乾姜人参半夏丸(かんきょうにんじんはんげがん)
  嘔吐が長く続き、体力が弱った人に用いる。
9 二陳湯(にちんとう)★▲
  めまい、どうき、頭痛のある人によい。
10 六君子湯(りっくんしとう)★▲
  食欲がなく、みぞおちに膨満感のある人によい。
11 桂枝人参湯(けいしにんじんとう)★▲
  頭痛や下痢とともに吐きけがある人に有効。

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