現代医学 漢方薬 ツボ 民間薬

病気編 皮膚の病気 じんま疹

アレルギー性でも薬は同じ
 漢方ではじんま疹(じんましん)は水毒(水分の代謝障害)と考え、柴胡(さいこ)の入った柴胡剤や水毒を治療する薬を用いて、効果を上げています。アレルギー性でも非アレルギー性でも特に区別する必要はありません。
 じんま疹の場合、漢方でたちどころに治ってしまうものと、長期間服用しても効果の上がらないものとにはっきり分かれる傾向があります。手こずるときには、現代医学の治療法も試みてください。


症例●サバのじんま疹に速効
 Mさんは、サバの煮つけを食べた日の夜中、耐えがたいかゆみで目を覚ますと、全身の発疹(ほっしん)ばかりかくちびるまで腫(は)れあがっていました。すぐに橘皮大黄朴硝湯(きっぴだいおうぼくしょうとう)を煎(せん)じて飲むと、夜中に一度吐き下し、翌朝発疹は消えていました。
 この薬はもともと食あたりの吐き下しに著しい効果がありますが、慢性のじんま疹にも有効です。体力のある人向きですが、よほど体力が衰えていないかぎりは用いてかまいません。
 なお、胃弱な人の食あたりのじんま疹には香蘇散(こうそさん)が効果的です。

自分で選ぶ 体力別 じんま疹の特効漢方
漢方薬局で買い求める場合には、自分の体力と自覚症状を検討して選ぶ。漢方薬をかえてみるのは3種類までにし、それでも治らないときには、漢方の専門医に相談したほうがよい。
下表の◎=決め手になる症状 ○=あらわれやすい症状 △=ある場合もない場合もある症状を示す。

あなたの体力は?→ ある ふつう ない
自覚症状↓
便秘しやすい








尿量が少ない








頭が痛い・頭が重い






寒けがする







首から上に汗をかく








上半身に汗をかく









皮膚が渋紙色で荒れている









疲れやすい






のぼせやすい






肩がこる






口・のどがかわく









やたらに冷たいものをほしがる










口の中が粘ついて苦い







吐きけまたは吐く





胃腸が弱い









みぞおちがつかえている感じ





みぞおちがはる感じ









気分がめいる









月経異常








かゆみが激しい





処方薬参照先 10 11


1 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)★▲◆
  赤く隆起したかゆみの強いじんま疹に効く。
2 小柴胡湯(しょうさいことう)★▲◆
  じんま疹に最もよく用いられる。首や肩はこるが、便秘はないじんま疹に向く。
3 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)★▲◆
  へその左斜め下2cmあたりを押すと抵抗や腹中にひびく痛みのある人で、のぼせやすく、ときに下腹の痛む人に向く。
4 橘皮大黄朴硝湯(きっぴだいおうぼくしょうとう)
5 茵ちん蒿湯(いんちんこうとう)★▲●
  のどがかわき、尿の色が赤く、かゆみの強いじんま疹に。
6 桂枝麻黄各半湯(けいしまおうかくはんとう)
  急性のじんま疹で、かゆみが強く、熱が出て体は汗ばむのに、肩先などが寒くなるといった症状に用いる。
7 升麻葛根湯(しょうまかっこんとう)★▲
  発疹(ほっしん)が出、急性期には発熱を伴う場合に。
8 温清飲(うんせいいん)★▲
  皮膚が渋紙色で、かゆみの激しいじんま疹に。
9 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)★▲◆
  のぼせやすく、みぞおちが重苦しい人に。
10 香蘇散(こうそさん)★▲
11 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)★▲
  疲れやすく、どうきのする人に。

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