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病気編 腎臓の病気 急性腎炎/慢性腎炎/IgA腎症/腎不全/尿毒症
 急性腎炎(きゅうせいじんえん)はともかく、慢性となると非常にむずかしい病気ですが、漢方治療によって好転することも多く、根治の例も少なくありません。

慢性腎炎は柴胡剤で
 急性腎炎は、比較的治療も容易です。越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)小青竜湯(しょうせいりゅうとう)五苓散(ごれいさん)などがよく用いられます。
 慢性腎炎の場合には、大柴胡湯(だいさいことう)柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)など、柴胡の入った薬を用いると効果的な場合が多いものです。なお、これらの柴胡剤はネフローゼ症候群にも用いられます。

現代医学の検査を怠らない
 腎炎は悪化すると、ときに命にかかわりますから、漫然と漢方だけに頼っていると、急激な悪化を見逃してしまうこともあります。なるべくなら現代医学的な療法と併用して、検査を怠らないよう注意し、必要とあれば人工透析(じんこうとうせき)も受けられる態勢をつくっておくのが望ましいといえます。
 漢方のみで治療する場合も、しかるべき施設に現代医学的な定期検査を依頼し、常に自分の状態をチェックしておきましょう。

自分で選ぶ 体力別 腎炎の特効漢方
薬の選択に迷ったときには、まず五苓散(ごれいさん)を試してみるとよい。
また、慢性腎炎で柴胡剤(さいこざい)を用いる際、自覚症状にのどのかわきがあるときには、服用する薬に五苓散猪苓湯(ちょれいとう)を混合するか、茯苓(ぶくりょう)を加えると、より効果的。
下表の◎=決め手になる症状 ○=あらわれやすい症状 △=ある場合もない場合もある症状を示す。

あなたの体力は?→ ある ふつう ない
自覚症状↓
便秘しやすい










尿量が少ない


多尿・頻尿(ひんにょう)










排尿痛・残尿感・尿の混濁(こんだく)










頭が痛い・頭が重い








汗をかきやすい






汗が出ない










疲れやすい




むくみがある




のぼせやすい









肩がこる







くしゃみ・鼻水・うすいたん










せきが出る





口・のどがかわく





口の中が粘ついて苦い







どうきがする









息切れ・呼吸困難









みぞおちがつかえている感じ







おなかがはっている









腰から下の脱力感がある









手足が冷える










処方薬参照先 10 11 12


1 大柴胡湯(だいさいことう)★▲◆
  体格ががっちりし、肩がこり、便秘傾向のある人に。
2 小柴胡湯(しょうさいことう)★▲◆
  首や肩はこるが、便秘はなく、ときに手足がほてる人に。
3 木防已湯(もくぼういとう)★▲
  上腹部が板のようにかたく、抵抗感のある人に効く。
4 分消湯(ぶんしょうとう)
  尿の出が悪く、むくみの強い人に向く。
5 越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)★▲
  湿疹(しっしん)ができやすい人によい。
6 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)★▲◆
  頭痛、寒け、発熱、せきの出る急性腎炎(きゅうせいじんえん)に有効。
7 五苓散(ごれいさん)★▲◆
  のどがかわき、汗が出やすく、尿の出が悪い人に。
8 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)★▲◆
  のぼせやすく、上半身に汗をかきやすい人に。
9 猪苓湯(ちょれいとう)★▲◆
  尿量が減り、のどがかわくが、汗が出ないという人に。
10 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)★▲
  顔色が悪く、特に汗をかきやすい人に向く。
11 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)★▲◆
  太りぎみで皮膚に締まりがなく、むくみがあって疲れやすい、腰から下がだるく感じる、などの人に合う。
12 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)★▲
  尿の出が悪く、ときに下半身にむくみのある人に向く。主に慢性腎炎に用いる。

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