現代医学 食事 漢方薬

病気編 内分泌・代謝異常・栄養障害 痛風

 現代医学の薬物療法では、発作を抑えることはできても、痛風を完治させるのは非常にむずかしいのが現状です。
 しかも、薬物療法を長期間続けていると、肝臓障害を起こす場合があります。
 漢方では、薬によって体質改善を行うことで、根本的に治療できる例も少なくありません。

1〜2年の服用で完治
 漢方による痛風治療では、患部の腫(は)れや痛みなどの自覚症状は比較的すぐに消え、発作の回数もどんどん少なくなっていきます。ただし、尿酸値が正常値まで下がるのには、やはり数か月はかかることを覚えておいてください。
 痛風を完治させるには、自覚症状が消えてから、さらに1〜2年ぐらい服用を続ける必要があります。根治すれば、薬をやめても再発することはまずありません。
 薬は、大柴胡湯(だいさいことう)防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)などから、症状に合ったものを選びます。

発作時の激しい痛みには
 痛風の人にとってつらいのは、何といっても発作が起きたときの激烈な痛みでしょう。
 とりあえず激痛を鎮(しず)めたいという人は、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)を頓服薬(とんぷくやく)として用いると効果があります。

現代医学から切りかえるには
 すでに現代医学の治療を行っている人は、最初は現代医学での薬と漢方薬を併用しておきます。その後経過にしたがって、だんだんと現代医学の薬を減らしていき、最終的に漢方薬だけの治療にもっていくとよいでしょう。


症例●3か月で発作がやむ
 54歳のIさんは、数か月前から左足の親指のつけ根が腫れて痛みはじめ、病院で痛風と診断されました。薬によって痛みはだんだんおさまってきましたが、根治させたいと考え、漢方薬での治療に切りかえることにしました。
 便秘があるなどの症状を目安にして大柴胡湯を用いたところ、1か月で痛みや腫れはほとんどなくなり、3か月後には現代医学の薬を用いなくても発作が出なくなりました。
 8か月後に尿酸値を調べてもらうと正常にもどっていました。

自分で選ぶ 体力別 痛風の特効漢方
痛風は食事内容とも関係が深いので、薬での治療と同時に、動物性たんぱく質を減らすなどに注意する。
下表の◎=決め手になる症状 ○=あらわれやすい症状 △=ある場合もない場合もある症状を示す。

あなたの体力は?→ ある ふつう ない
自覚症状↓
便秘しやすい




尿量が少ない




頭が痛い





汗をかきやすい


赤ら顔





腹部の皮下脂肪が厚い






体が重い






疲れやすい





のぼせやすい




肩がこる




耳鳴りがする





せきが出る





口・のどがかわく





口の中が粘ついて苦い






腰が重い






手足が冷える




月経異常






足の指が腫れて痛い

関節が腫れて痛い


ひざが痛い






処方薬参照先


1 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)★▲◆
  おなかがビール樽状にふくらんでおり、便秘傾向の人に。
2 大柴胡湯(だいさいことう)★▲◆
  便秘の傾向があり、みぞおちあたりがつかえる感じがする、みぞおちの左右両わきを押すと抵抗や痛みを感じるといった人に。
3 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)★▲◆
  体力があり、のぼせて便秘がちの人の痛みに効く。
4 越婢加朮附湯(えっぴかじゅつぶとう)▲◆
  のどがかわき、尿の出も悪く、足が冷える人に効果的。
5 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)★▲
  急激な痛みに効く。頓服薬(とんぷくやく)として併用することが多い。
6 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)★▲◆
  水太りの傾向があり、皮膚に締まりがなく、腰から下がだるい、汗をかきやすいなどの症状のある人に用いる。
7 桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)★▲
  体力が弱く、汗ばみやすい人の激しい痛みに効く。
8 桂枝芍薬知母湯(けいししゃくやくちもとう)
  患部がひどく奇形している痛風に用いられる。

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