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| 病気編 血液の病気 出血性貧血/鉄欠乏性貧血/巨赤芽球性貧血/溶血性貧血/再生不良性貧血/二次性貧血 |
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| ●出血性貧血 ●鉄欠乏性貧血 ●巨赤芽球性貧血 ●溶血性貧血 ●再生不良性貧血 ●二次性貧血 |
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血液の成分 血液は、血球と血漿(けっしょう)からなりたっている。血球には、赤血球、白血球、血小板が含まれる。このうち赤血球は、体のすみずみまで酸素を運ぶ役割をしている |
●出血性貧血
消化器や呼吸器などで大出血が起こると、血液の量が減少します。出血のすぐあとは、単位容積当たりの血色素や赤血球数は減少していません。しかし、やがて血管内に組織液が流れ込むと血液が薄くなり、貧血の状態に陥ります。
出血がひどいときは、血圧が低下し、ショックを起こすこともあります。このようなときは、なるべく早く輸血を行います。
●鉄欠乏性貧血
原因 鉄は血色素の主成分です。鉄が不足すると血色素そのものが十分つくられず、赤血球は薄く小さくなって貧血状態になります。
胃潰瘍(いかいよう)や十二指腸潰瘍、胃がん、痔(じ)などのためくり返し出血があるとき、骨髄(こつずい)は盛んに赤血球をつくってこれを補おうとしますが、やがて鉄が不足し、貧血が起こります。
女性の場合は、月経、妊娠、授乳によって失われる鉄分は、男性の2〜4倍といわれます。とりわけ月経の始まる思春期の女性によく起こります。
症状 貧血の一般的な症状以外に、つめが薄く弱くなって割れたり、くぼんでさじ状になったりします。
治療 鉄剤を服用します。鉄剤を飲む2時間前後に、茶、コーヒー、紅茶を飲むと、効き目が悪くなるので注意してください。
鉄剤を飲み出すと1〜2週間で症状が軽くなり、1〜2か月たつと自覚症状はほぼなくなって元気になってきます。つめの形も元にもどります。検査をすると、血色素も正常値にもどってきています。
しかし、ここで鉄剤の服用を中止すると、再び貧血の症状があらわれてきます。まだ体内には十分な鉄が貯蔵されていないからです。さらに2〜3か月鉄剤を服用する必要があります。
●巨赤芽球性貧血(悪性貧血)
原因 ビタミンB12あるいは葉酸が不足して起こる貧血です。
ビタミンB12、葉酸は赤血球をつくるのに欠かせません。
ところがビタミンB12は、胃の中の内因子が作用して初めて腸で吸収されます。したがって、何らかの理由で内因子が分泌されない場合は、体内のビタミンB12が不足することになります。すると赤血球は正常につくられなくなり、貧血の状態になります。検査すると、骨髄中には核の成熟の悪い大型の赤芽球{巨赤芽球(きょせきがきゅう)}が多くみられます。葉酸の欠乏でもやはり同じ状態が起こります。
症状 貧血に一般的にみられる症状に加えて、舌炎(ぜつえん)や神経症状がみられます。
治療 ビタミンB12の筋肉注射を行います。1回の注射で翌日には気分がよくなるくらい、効き目があります。数週間この注射を続けるうちに、血色素や赤血球の数がふえ、症状がまったくなくなります。以後2〜3か月に1回ずつ注射を行っていきます。ただし、ビタミンB12の吸収を妨げる原因がなくなったわけではないので、注射を中止すれば再び貧血の状態に陥ります。
葉酸の欠乏の場合は、葉酸を内服すれば、貧血が治ります。
●溶血性貧血
赤血球は、正常な人の体内では120日の寿命があります。何らかの理由でこの寿命が短くなって早くこわれるようになると、骨髄の造血機能が高まりますが、これが間に合わなくなると、貧血の状態が起こります。しばしば脾臓(ひぞう)が腫(は)れます。
原因 赤血球そのものに異常がある場合(内因性)は、ほとんどが遺伝性で、赤血球以外に溶血の原因がある場合は後天性です。
●内因性溶血性貧血 遺伝性球状赤血球症が代表的な病気です。正常な赤血球は円盤状ですが、この病気では球形に近い形です。赤血球がこわれやすく血球外に出された血色素からビリルビン(胆汁色素)がつくられるため、貧血と同時に黄疸(おうだん)がみられます。
治療として、手術による脾臓の摘出を行います。成人の場合は、その後何の障害もありません。
●外因性溶血性貧血 自己免疫性溶血性貧血が代表的な病気で、この場合、自己の赤血球に対する抗体がつくられたため、赤血球が早くこわれます。
治療は原因によって違ってきますが、免疫性の場合は副腎皮質ステロイド剤が用いられます。
●再生不良性貧血
血球は骨髄でつくられますが、その造血能力が低下し、赤血球が十分につくられなくなるために起こります。また、白血球や血小板も少なくなるため、細菌感染や出血も起こりやすくなります。
原因 ほとんどのものは不明ですが、放射性物質やX線照射、抗がん剤の投与、抗生物質などの薬剤などが原因になることもあります。
症状 貧血の一般症状のほか、骨や皮膚、口腔内(こうくうない)から出血しやすくなります。
治療 ほとんどの場合は輸血をします。薬は男性ホルモンなどを、長期間にわたり大量に投与します。
重症例に対しては骨髄移植が行なわれます。
●二次性貧血(続発性貧血)
慢性腎不全(まんせいじんふぜん)、内分泌疾患、妊娠、膠原病(こうげんびょう)、がんなどの症状として起こる貧血の総称で、症候性貧血ともいいます。原因となる病気といっしょに貧血の治療をします。
●血液の量 人間の血液量は体重1kg当たり約80ml。つまり、体重50kgの人では総量が約4リットルになる。