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病気編 骨・関節・筋肉の病気 椎間板へルニア
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正常な椎間板と椎間板ヘルニア
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原因
背骨{脊柱(せきちゅう)}は、いくつもの骨{椎体(ついたい)}が積み重なってできています。その骨と骨の間にあって、クッションのような役目をしているのが椎間板(ついかんばん)です。椎間板は、中心に髄核(ずいかく)というやわらかい部分があり、そのまわりを線維輪という強い組織がとり囲んでいます。ここで、体重や、外からの力を分散して受けとめるので、背中の曲げ伸ばしができるのです。
激しい運動や重い物を持ち上げる動作などは、椎間板に負担をかけます。それがたび重なって、線維輪が傷つくと、その部分から髄核の一部がはみ出ることがあります。それが椎間板ヘルニアです。
髄核はいろいろな方向に脱出しますが、後方に向かって出たときには、神経が圧迫されるので、激しい痛みやまひなどが出ます。
椎間板ヘルニアは比較的若い人に多く、10歳代の後半から20〜30歳代によくみられます。
症状
腰部椎間板ヘルニア 体をひねったり、重い物を持ち上げようとしたり、前かがみになった拍子に、腰がギクリとして激しく痛むぎっくり腰を、何回かくり返して起こることもありますが、腰痛がひどくなっていつの間にか起きていることもあります。
痛みが出ると前かがみになったまま、体をまっすぐに伸ばせなくなります。ひどいときは、立っていることもできず、横になっても痛みがおさまらないこともあります。痛みは腰だけでなく、左右どちらかの太ももから足先のほうに向かって放散し、しびれを起こします。あお向けに寝てひざを伸ばし、足を上げようとしても、痛くてできません。運動神経にも障害が起こり、足の指や足首を動かす筋力が弱まります。
頸部椎間板ヘルニア(けいぶついかんばんヘルニア) 次の2つのタイプがあります。
[1]手足のしびれ、こわばりやつっぱりが強く、指の細かい動作や歩行が困難になり、ときには排尿や排便にも障害が起きる、けいれん性のまひの脊髄圧迫のタイプ。
[2]首から左右どちらかの腕が強く痛み、腕や手の筋肉が細くなり力も落ちる神経根圧迫のタイプ。
治療
首でも腰の場合でも、寝て安静にすると椎間板への負担が減り、神経の圧迫も少なくなります。できるだけ楽な姿勢をとります。患部を動かさないように、腰にはコルセット、首にはソフト・カラーをつけることもあります。痛みが激しいときは、消炎鎮痛薬などの薬を使います。また、速効性を要するときには硬膜外ブロック療法も効果があります。
急性期が過ぎたら、理学療法を行います。ホットパックなどの温熱療法、牽引療法(けんいんりょうほう)、体操療法などがあります。
これらの治療で効果がないときは、脱出した髄核を摘出したり、骨の移植などの手術をします。