現代医学 漢方薬

病気編 皮膚の病気 にきび/おでき/ひょう疽
●にきび  ●おでき  ●ひょう疽

毛穴のようす
毛穴が脂肪や角質でふさがれると、空気を嫌うにきび菌が増殖し、その影響で炎症が起こる

●にきび{尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)}
 思春期から20歳代の男女の顔によくできる毛穴の炎症で、背中や胸にできることもあります。
原因 毛穴には、脂腺(しせん)が付随しています。思春期になると男性ホルモンの影響で、脂腺が刺激されて大きくなり、毛穴は脂肪や角質でふさがれます。そこに細菌がついて炎症を起こすのがにきびです。便秘や月経との関連で、悪化する場合もあります。
症状 毛穴がつまると黒い点{脂肪のかたまりで面皰(めんぽう)という}ができてきます。そこに炎症が起こると、赤く小さいボツボツ{丘疹(きゅうしん)}になったり、中に黄色いうみをもった膿疱(のうほう)ができます。
 にきびに似た症状が、中年以降の女性のあごから首にあらわれることがありますが、これはにきびではなく、多くの場合、化粧品のトラブルが原因です。面皰がないのでにきびと区別ができます。
治療 洗顔が中心です。
 洗顔はこまめにして、ぬるま湯とふつうの石けんを使います。よくすすいで石けん分を残さないようにします。ファンデーションなどの毛穴をふさぐ化粧品は使わないようにします。指でさわったり、押したりしてはいけません。
 油っこいもの、チョコレート、ナッツ類、コーヒーなどを控えます。便秘予防のために、野菜や果物をたくさん食べましょう。
 不規則な生活、睡眠不足、過労などもにきびにはよくないので気をつけましょう。

●おでき(せつと癰)
 皮膚の毛穴に炎症や化膿(かのう)が起きた状態をおできといいます。炎症のようすの違いから、「せつ」と「癰(よう)」とに分けられます。
原因と症状 毛穴から入り込んだぶどう球菌の感染が原因です。
 毛穴とそのまわりに炎症があって赤くなり、中心部分に浅いうみがあるのがせつです。顔にできたせつは面疔(めんちょう)といい、ひどくなると、できた場所によっては目や口が開けられなくなります。さらに重症になると、髄膜炎(ずいまくえん)や敗血症を起こすこともあって危険です。
 数個から十数個の毛穴を中心に化膿したものは、癰といいます。炎症が進行するとうみがたまり、赤く腫(は)れて盛り上がり、その部分が熱をもちます。触れるとしこりがあり、押すと痛みます。化膿がひどくなると痛みも増しますが、うみが出れば自然に治ります。
 せつは1〜2週間、癰は2〜3週間で治るのがふつうです。
治療 冷水で冷やす応急処置をして皮膚科の治療を受けましょう。
 抗生物質を服用し、化膿のようすをみて切開します。
 せつが何度もできるときは、糖尿病にかかっていることもあるので、くわしい検査が必要です。

●ひょう疽
 つめのまわりの小さな傷やささくれから、ぶどう球菌が入って炎症を起こすのがひょう疽(ひょうそ)です。
 炎症は急に起こり、激しい痛みがあります。つめのまわりの皮膚が赤く腫れます。押してみると、つめと皮膚の間からうみが出たりもします。つめのつけ根の内側の部分{爪床(そうしょう)}にうみがたまって、つめが部分的に黄色く濁り、はがれやすくなることもあります。
 治療には抗生物質を使います。爪床まで化膿すると、抜爪しなければなりません。