現代医学
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病気編 のどの病気 咽頭炎/喉頭炎 〈コラム〉
喉頭を切りとったあとの発声法――食道音声と人工喉頭
写真上=食道発声習得のためのマニュアル 写真中=電池式の人工喉頭(アメリカ製) 写真下=パイプ式の人工喉頭
喉頭(こうとう)を全部摘出すると、まったく話せなくなってしまいます。命のためには、声を失うこともしかたないことなのですが、喉頭がなくてもしゃべれる方法が工夫されています。
食道を使う方法
食道まで空気を飲み込み、その空気をげっぷをするように吐き出します。そのときに食道部が振動して出る少しの音を使い、口の形をうまくつくって言葉にします。要領を身につけるにはかなりの練習が必要ですが、上達すれば歌が歌えるほどにもなります。
電池式の人工喉頭を使う方法
ブザー音の出るバイブレーターを首にあて、その音を咽頭から口に送ります。口の形をつくれば言葉になり、空気は必要ありません。ブザー音がうるさいこと、言葉がはっきりしないことが難点ですが、扱いは簡単です。
パイプ式の人工喉頭を使う方法
手術であいた気管の孔(あな)に「あて皿」をあて、パイプで笛に似た器具に空気を送ります。器具の中にはオルガンのリードのようなものがあり、送り込まれた空気で振動が起こります。振動した空気をさらにパイプで口までもっていき、口の形をつくって言葉にします。
手術で喉頭をつくる方法
最近開発が進んでいる方法です。小さな管を使って気管と食道をつなぎ、肺からの空気を食道に入れて、その部分を振動させます。
この方法では、飲んだ水などが食道から気管へ入り込むことを防ぐために、弁のついたシリコン製のプロテーゼを管の中に入れておく必要があります。このプロテーゼをときどきとりかえなくてはならないことと、しゃべるときに肺からの空気がもれないように、気管の孔を指でふさがなければならないことが、不便な点です。
しかし、練習も比較的簡単で、声もよく、大きく出せるようになります。