現代医学 漢方薬

病気編 脳・脊髄・神経の病気 自律神経失調症
 自律神経の失調は、現代医薬でも治らないケースが多く、漢方に切りかえる人も多いようです。

諸症状に合わせた処方をする
 この病気では、めまいやのぼせ、冷え、不眠など多岐にわたる症状があらわれます。こうした症状は、現代医学ではあまり問題視されませんが、漢方ではそれぞれに効く処方が多種類あります。
 症状に合った処方を用いれば、たいてい1か月もすれば、何らかの効果が出てきます。
 その後、半年程度服用を続ければ、症状は完全になくなる例が多いのです。


症例●薬をかえて3か月で完治
 会社勤めでのストレスから自律神経失調症になった45歳のY子さんは、手足の冷え、不眠、腹痛、食欲不振など、さまざまな症状に悩まされていました。
 症状が多種類であることを目安にして加味逍遙散(かみしょうようさん)を服用しましたが、多少よくなる程度でした。その後何度も薬をかえてみて、結局は香蘇散(こうそさん)がぴったりと合ったらしく、この薬の服用を始めてから3か月後に完治しました。

自分で選ぶ 体力別 自律神経失調症の特効漢方
自律神経失調症は人によってさまざまな自覚症状をあらわすので、自分の症状をよく知って薬を選択する。
下表の◎=決め手になる症状 ○=あらわれやすい症状 △=ある場合もない場合もある症状を示す。

あなたの体力は?→ ある ふつう ない
自覚症状↓
便秘しやすい






食欲不振





不眠傾向




夢をよく見る






疲れやすい




のぼせやすい






めまいがする







のどに何かがつかえている感じ






胃腸が弱い








どうきがする



みぞおちがつかえている感じ








腹が痛い









手足が冷える





背中が熱かったり寒かったりする








月経異常






月経痛が強い









イライラする


気分が沈む





些細(ささい)なことが気になる




理由もなく泣いたり怒ったり







不安感がある







根気がない








処方薬参照先 10 11


1 柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)★▲◆
  不眠、イライラなどの神経症状が強い人に効く。
2 女神散(にょしんさん)★▲
  多彩な症状が月経周期や産前産後に伴って起こる人に。
3 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)★▲◆
  比較的体力があり、のぼせて便秘がちな人によい。
4 加味逍遙散(かみしょうようさん)★▲◆
  不定愁訴がむやみに多い人に向く。
5 抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)★▲
  ときに暴れることもあるといった人に合う。
6 香蘇散(こうそさん)★▲
  常に胃腸の調子がよくなく、気分が沈みがちな人に効く。
7 折衝飲(せっしょういん)
  お血(おけつ:血液の流れの停滞)により下腹部が痛み、肌が荒れている人によい。
8 甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)★▲
  情緒不安定で、生あくびが出やすいなどの症状に合う。
9 桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)★▲
  柴胡加竜骨牡蠣湯と同じような症状だが、体力があまりなく、のぼせやすいなどの症状が加わるときに用いるとよい。
10 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)★▲◆
  のどに何かつかえている感じで、胃腸が虚弱な人向き。
11 加味帰脾湯(かみきひとう)★▲◆
  虚弱体質で諸症状を訴え、微熱のある場合に用いる。

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