角膜(黒目)の病気のために視力が低下したとき、正常な角膜にとりかえるのが角膜移植です。
移植の方法には、全層角膜移植と表層角膜移植の2つの方法があります。
全層角膜移植は、角膜全体を置きかえる方法で、円錐角膜(えんすいかくまく)、角膜白斑(かくまくはくはん)、角膜変性、角膜潰瘍(かくまくかいよう)などの治療として行われます。
表層角膜移植は、角膜の表層の一部を移植します。角膜の濁りが表層だけにある場合の角膜変性、デスメ膜瘤(デスメまくりゅう)、角膜穿孔(かくまくせんこう)、角膜潰瘍、大きな翼状片などに適応します。
ほとんどの場合、死後早めに摘出した眼球から移植します。これは昭和33年から始まり、38年にはアイバンクが設立され、今では全国に30以上のアイバンクがあります。
こうした、死体眼を用いる同種角膜移植のほかに、角膜の中央だけが混濁している場合は、自己回転角膜移植といって、周囲の透明部分と置きかえる方法があります。
移植後の経過は、受けた人の状態によって異なりますが、円錐角膜や角膜変性では、よい結果がみられます。やけどや薬物によって傷ついた角膜の場合は、あまり成果が上がっていませんが、これからの研究が期待されます。
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