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病気編 心の病気 神経症
 心理的な原因によって起こる心の病気で、ふつうにはノイローゼといわれています。
 精神病とは別の病気ですので、幻覚や妄想が起こったり、現実を認識する判断の基準がおかしくなる、といったことはありません。軽い症状の場合はほうっておいてもかまいませんが、苦しみが強い場合には医師の診察を受けます。
 神経症にかかりやすい人の性格は、●物事にこだわる、●神経質、●何事にも周囲の反応が気になる、●くよくよと思いつめる、●心配性、●気が小さい、●自分に自信がない、●友だちが少ない、などの特徴があります。

原因
 神経症の起こる原因は、実にさまざまです。人間関係の葛藤(かっとう)、家庭内の問題、職業上のトラブルなど、心理的、環境的な影響が発症の原因となります。

症状
 神経症の多くは、不安という症状であらわれますが、人によっていろいろな表現のかたちをとります。症状の特徴によって不安神経症、恐怖症、強迫神経症、ヒステリー、心気症、離人神経症、抑うつ神経症などに区別されます。主な症状は次のようになります。
不安神経症 不安は、どの神経症にも共通する症状ですが、特に強くあらわれます。原因がはっきりしないまま、あるとき急に漠然とした不安にかられます。同時に、どうきや冷や汗、呼吸困難といった症状があらわれます。不安神経症は、不安になるということと、再び不安が起こるのではないかという予期不安が主症状です。
恐怖症、強迫神経症 気にするのもばかばかしいと思っていながら、そのことが頭から離れず不安に陥るのが強迫観念ですが、その対象が、人の視線、刃物など、自分の外側にあるものの場合が恐怖症で、戸締まりを何度も確認しないと気がすまない、というように自分の内側にある場合が強迫神経症です。
ヒステリー 抑圧されていた心のゆがみが、身体症状や精神症状になってあらわれる神経症です。
心気症 病気でもないのに重大な病気にかかっていると思い込む症状の神経症です。
離人神経症 絶望感とか、落胆したことで起こるといわれる神経症で、何を見ても現実感がなくなってしまいます。
抑うつ神経症 失恋、知人の死、挫折(ざせつ)など、精神的な葛藤やストレスで、気分が暗くなり、行動力などすべてが不活発になります。
その他の神経症 恐怖症の一種で、赤面恐怖、高所恐怖、疾病恐怖(しっぺいきょうふ)、不潔恐怖、乗り物恐怖、閉所恐怖、広場恐怖、尖端恐怖(せんたんきょうふ)、性的不能に陥る性神経症があります。

治療
 数回の通院でよくなるので、ふつうは入院は不要です。患者と話をする精神療法が中心で、補助的に精神安定剤などが使われます。


主な神経症と症状
不安神経症 実際には何でもないのに、漠然とした不安に発作的におそわれる。死や発狂の恐怖を感じることもある。神経症のなかでも最も多いタイプ。
強迫神経症 自分でもつまらないことだと思いながら、あることにとらわれてしまう。たとえば、道を歩くとき電柱を1本ずつ数えないと気がすまない、戸締まりを何度も確認するなど。
ヒステリー 全身のけいれんやまひが起こる。突然子供っぽくなることもある。頭痛や胃腸の痛みが起こることもある。
心気症 特に体に異常がないのに、頭が重い、胸が苦しいなどの症状にこだわり、病気だと思い込む。くよくよして、体や精神の不調を訴える。
離人神経症 周囲の人や物事に対して実感を失う。物を見て何か感じたり、人の動きを感じる現実感がなくなってしまう。自分が自分でないように感じたりもする。
抑うつ神経症 気分が暗くなり、不安やあせりとともに憂うつになる。行動力や活動力が低下して、仕事や日常生活がうまくいかなくなる。
対人恐怖症 他人の視線が怖い。自分の顔や体つきなどがみにくいと思い込む。自分の体臭などを気にする。実際にはふつうと変わりないのに自分だけで思い悩む。
不潔恐怖症 不潔で汚いからといってものにさわらなかったり、汚れているからといって何回も何回も手を洗いなおさなければ気がすまない。