がん・アレルギー特集 がん
[6]がんの知識と治療
卵巣がん
自覚症状がないので、進行に気づかないケースが多い。必ず年1回の検診を
 卵巣にはさまざまな腫瘍(しゅよう)ができますが、そのうち15%程度は悪性腫瘍です。

原因
 はっきりしませんが、統計的に、未婚者など妊娠経験のない人、早い時期に閉経した人、卵巣機能異常を長らく患っている人、高たんぱく、高脂肪の食事が多く、肥満、糖尿病、高血圧傾向のある人などに多いという報告があります。
 欧米に比較すると、日本では少ないがんでしたが、最近増加する傾向にあります。

症状
 初期にはまったく自覚症状がありません。がん組織が大きくなると、下腹部がはったり、膀胱(ぼうこう)や直腸など近くの臓器を圧迫して、頻尿(ひんにょう)や便秘、腰痛、不正出血などの症状が出ます。
 しかしこうした症状が出てきたときには、かなり進行しています。また卵巣がんは、定期検診の必要性を意識しない30代など比較的若い層にも多いため、進行してから発見されるケースが多いのです。また、卵巣がんは転移しやすいという特徴があるため、何といっても早期発見・治療が望まれます。

診断
 専門医が内診すれば、腫瘍による卵巣の腫(は)れはすぐにわかります。その後、超音波検査やCT検査によって、腫瘍の正確な位置や大きさを調べます。
 以前は、手術しないと良性腫瘍か悪性腫瘍かの判断はできませんでした。しかし現在では、これら断層撮影の進歩や、腫瘍マーカーという、がん細胞がつくる特有の物質が血液中に検出されないかを調べることで、手術前に良性か悪性かの目安がつくようになりました。

治療
 手術が中心です。卵巣のほか、子宮など周辺の組織も摘出します。再発防止のために、手術後も化学治療を行うのが一般的です。

予防
 30歳以上の人は毎年1回、婦人科の定期検診を受けましょう。閉経後も、検査を受けつづけます。