がん・アレルギー特集 がん
[6]がんの知識と治療
悪性リンパ腫
痛みのないリンパ節の腫(は)れが特徴。全身に広がることも

原因
 リンパ系は、血管のように全身にはりめぐらされたリンパ液(栄養物や免疫抗体を運搬する役目をもつ)の通路です。
 体に入った細菌や毒素は、このリンパ系に流され、途中にあるリンパ節{リンパ腺(リンパせん)}という合流点で、白血球や抗体などによって、全身に回るのをストップさせられます。
 このリンパ節にできたがんが、悪性リンパ腫(あくせいリンパしゅ)です。
 原因としては、ウイルスや化学物質、放射線などが考えられていますが、はっきりとはわかっていません。

症状
 最初にあらわれるのは、リンパ節の腫れです。ただ、痛みはないため、かなり大きくなってから気づくことも多いようです。1か所のリンパ節だけでなく、複数のリンパ節が同時に腫れることもあります。
 また、発熱があったり、体がだるかったり、やせる、寝汗などの全身症状があらわれます。
 扁桃腺(へんとうせん)など、口からのどにかけてのリンパ節が腫れた場合には、のどのつかえや呼吸しにくいといった症状も出ます。
 リンパ腫は、ホジキンリンパ腫と、非ホジキンリンパ腫に大別されますが、ホジキンリンパ腫では、38度以上の高熱や全身のかゆみがあらわれることもあります。

検査
 手術によって、リンパ節を切除し、悪性かどうかを検査します。また、リンパ系は全身をめぐっているだけに、全身に広がっていることも多いので、限局型(病巣が部分的)か全身型かどうかを、診断します。

治療
 限局型では放射線療法、全身型では、抗がん剤による化学療法が中心になります。放射線での治療は、全身に病巣があることも想定し、その後、化学治療も行うのが一般的です。
 放射線と化学療法の併用治療では、限局型の大部分は治癒(ちゆ)に向かいます。全身型では60〜80%に寛解(かんかい:一時的に症状がよくなる)が得られ、2年以上寛解が続けば、治癒が期待できます。