がん・アレルギー特集 がん
[6]がんの知識と治療
脳腫瘍
脳腫瘍(のうしゅよう)の半分は悪性。進行しないうちに手術で根治治療を

原因
 脳やその周囲にできる腫瘍は、良性のものから悪性のものまでさまざまです。そのうち悪性腫瘍が、脳にできるがんです。脳腫瘍のうち約半分が、悪性だといわれています。
 脳に腫瘍ができる原因は、まだよくわかっていません。

症状
 頭痛と吐きけが、最も一般的です。急に激しい頭痛が起こることもありますが、むしろ頭重感程度からだんだん痛みが強くなるケースが多いようです。吐きけは、激しい頭痛に伴ってあらわれます。
 ときには、最初の症状としてけいれん発作を起こしたり、それによって意識を失ったりすることもあります。特に大人になって初めてけいれん発作を起こした人は、注意が必要です。
 脳は、全身の神経を統括する場所だけに、これらの一般的症状のほか、腫瘍のできている場所によって、さまざまな症状が出ます。
 たとえば視神経近くに腫瘍ができた場合には、視力の低下や視野が狭くなるなどの視力障害が出ます。聴覚神経近くであれば、聴力の低下、耳鳴り、顔面神経のまひなどです。そのほか、運動障害、性格の変化や情緒面の異常、言語障害、ホルモン異常など、多岐にわたります。
 脳腫瘍の場合には、これらの症状が最初は弱く、だんだんと強まっていくのが特徴です。

検査
 CT検査やMRI検査などによる断層撮影の進歩により、脳を輪切りの状態で観察することができるようになりました。安全で苦痛のまったくないこれらの検査法により、確実に診断することができます。

治療
 基本的には手術ですが、切除だけでは根治のむずかしいケースも多いので、放射線治療や化学治療などと組み合わせて行われるのが一般的です。
 残念ながら、悪性脳腫瘍の完全治癒(かんぜんちゆ)はむずかしいのが現状です。しかし、治療技術の進んだ現在、早期であれば根治も十分に可能です。