胆石などの合併症で発見されることも多い。定期検診を忘れずに
脂肪の消化を助ける胆汁は、肝臓でつくられたあと、胆嚢(たんのう)で濃縮され、胆管を通って十二指腸に排泄(はいせつ)されます。この胆汁の経路を、胆道といいます。
胆道がんは、がんが発生した場所によって、胆嚢がん、胆管がん、総肝管がん、総胆管がん、十二指腸乳頭がんなどに分かれます。このうち最も一般的なのが胆嚢がんで、40〜60歳の人に多くなっています。
胆嚢がんの人は、60〜80%という高率で胆石を合併していることから、胆石による慢性的な胆嚢の炎症が、原因のひとつだろうといわれています。
症状
胆嚢がんは、初期にはほとんど症状はありません。しかし胆石を合併しているときには、上腹部の強い痛みや発熱、黄疸(おうだん)など胆石の症状が出ます。そのため、胆石の診断・治療の経過のなかで、がんが発見されるケースが多いのです。
進行がんでは、食欲不振や体重の減少、上腹部のしこり、黄疸などがあらわれます。ただ、肝管がん、総胆管がん、十二指腸乳頭がんなどでは、比較的早期に黄疸症状があらわれます。
検査と診断
検査には超音波検査が用いられますが、精密検査になると、CT検査や内視鏡検査、血管造影などが行われます。内視鏡検査では、十二指腸を通して胆管や胆嚢を直接観察できるようになり、診断技術は向上しました。
早期であれば、ほとんどが手術によって根治できます。
超音波検査のおかげで、豆粒程度の胆嚢がんも発見されるようになってきたので、このように小さいものは、腹壁の小切開から腹腔鏡を挿入し、他に数か所の小切開から特殊な手術器具を入れ、内部を手術室内の大きなスクリーンに写し出し、これを見ながら胆嚢切除することが行われはじめました。腹腔鏡胆嚢切除術です。特に胆石症など胆嚢や胆道の病気をもつ人は、定期的な検査を忘れずに行いましょう。
●黄疸(おうだん)はなぜ起こる? がん、肝臓・胆道病などで胆汁が正常に胆道から排出されないと、血液の中に逆流し、皮膚が黄色くなる。
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