がん・アレルギー特集 がん
[6]がんの知識と治療
膵臓がん
特有な症状もなく早期発見はむずかしい。定期的に膵臓がん検査を
 膵臓(すいぞう)がんは、いまのところそれほど多いがんとはいえませんが、男性・女性とも確実に増加の道をたどっています。特に70歳以上の人に多くなっています。
 その原因は不明ですが、肉食中心の欧米型食生活になってきたことも、要因のひとつだろうといわれています。
 また、慢性膵炎や膵石症(すいせきしょう:膵臓に石灰が沈着して結石ができる病気)、糖尿病などがあると、膵臓がんになりやすいといわれています。
 膵臓がんは、がんのうちでも早期発見がむずかしいといわれます。腹部の奥深くにあるために一般的な検診では発見しにくいことと、自覚症状がほとんどないためです。
 しいていえば、みぞおちあたりの腹痛や黄疸(おうだん)、倦怠感(けんたいかん)、食欲不振などですが、膵臓がん特有のものではないため、胃の病気などと間違えがちです。

検査と診断
 超音波検査がよく用いられます。これでがんの疑いのあるときには、内視鏡による膵胆管造影やCT検査、血管造影などの精密検査をする必要があります。
 膵胆管造影は、内視鏡を十二指腸にある乳頭という部位に入れ、そこから膵管に造影剤を注入して撮影する方法です。これにより、かなり早期のがんでも発見することができます。
 MRIの特殊撮影で、動脈に管を入れないでも膵管を写すことができるようになりました。(MRIはここをクリック)

膵頭部にできたがんの手術
膵頭部にできたがんでは、解剖学的な理由で、胃や十二指腸、胆管、胆嚢など周囲の臓器も切りとり、残った部分をつなぐ

治療
 手術が主です。膵臓の尾の部分にできたがんは、尾部を切除するだけですが、膵臓の頭部にできた場合には、左図のように複雑な手術になります。
 膵臓は少なくとも4分の1残れば十分に機能しますし、全摘出しても、血糖値の調節ホルモンや消化酵素を外から与えることができるので、ほとんど問題はありません。
 膵臓がんは一般検診では発見されにくいので、定期的に超音波検査による膵臓検査を受けるようにしてください。