現代医学

病気編 子供の病気
現代医学でなおす
●はしか  ●風疹  ●突発性発疹  ●水ぼうそう  ●おたふくかぜ  ●百日ぜき  ●プール熱
〈コラム〉新三種混合ワクチン

●はしか(麻疹)
 生後5〜6か月以降から6歳までの子供がかかりやすい、発疹(ほっしん)の出るウイルス性疾患です。
原因 せきやくしゃみによる麻疹ウイルス(ましんウイルス)の飛沫感染(ひまつかんせん)が原因です。
症状 感染後10〜12日の潜伏期間があります。この間かぜによく似た症状があらわれます。発熱、倦怠感(けんたいかん)に始まり、せき、鼻水、くしゃみが出ます。
 症状が進むと、目が充血し、目やにが出てまぶしがります。
 発熱後2日ほどで、口の中{臼歯(きゅうし)付近の頬粘膜(きょうねんまく)の下側}にコプリック斑(コプリックはん)という白い斑点が出ます。
 最初の発熱は2〜3日間続きます。そしていったん下がり、再度発熱すると同時に発疹が出ます。
 発疹は鮮やかな赤い色で、かゆみはなく、盛り上がって点在します。耳のうしろ→首→顔→胸→手足の順で全身に広がり、やがて暗赤色になります。症状は7〜10日間ですべて消えますが、発疹のあとは褐色じみて黒ずんだ色素が1週間ほど残ります。発熱は発疹が出たあと3〜4日でおさまります。
 乳幼児は、10%くらい気管支炎や中耳炎を併発するため、熱が下がらないときは注意が必要です。
治療 薬は、対症療法として解熱剤や鎮咳剤(ちんがいざい)などが処方されます。
 家庭では、熱が下がるまで安静にします。部屋の換気に気をくばり、温かくし、乾燥しすぎないようにします。
 食事は消化のよいものを与え、水分を十分に補給します。外出や入浴は1週間ほどで可能ですが、しばらくは激しい運動は控えます。
予防 はしか生ワクチンを生後12か月以降の早い時期に接種するのがいちばんよい予防法です。

●風疹(三日ばしか)
 はしかのような発疹が出ますが、子供にとっては比較的軽症の病気で3日程でよくなりますので三日ばしかともいわれます。
原因 風疹ウイルス(ふうしんウイルス)が原因です。
症状 感染してから2〜3週間の潜伏期間を経て発症します。発症しない場合も25〜30%あります。
 最初は軽いかぜと同じような症状です。やがて発疹が出て、熱が2〜3日続きます。発疹ははしかにくらべ小さくうすい色で、3日目ぐらいに消えます。熱の出ない場合もあります。
治療 安静にしていれば3〜5日で自然治癒(しぜんちゆ)します。1週間で学校に行かれるようになります。
予防 風疹生ワクチンが効果を上げています。

●突発性発疹
 急性のウイルス性疾患の一種で、生後6か月〜1歳半、特に6か月〜1歳ころの子供がかかります。
原因 ヒトヘルペスウイルスの6型の伝染が原因といわれています。
症状 突然40度近い高熱を出します。このため、乳幼児はけいれんを起こすことがありますが、症状は全体的には軽いものです。
 熱は2〜4日間で下がり、下がるとともに淡紅色の汗疹のような発疹が胴、首、耳のうしろなどにあらわれます。しかしこれは2〜3日で消えてきれいになります。
治療 特別な治療法はありません。高熱が出たときには解熱剤を与えます。家庭では安静にさせ、高熱による脱水症が起きないよう十分に水分を与えます。

●水ぼうそう(水痘)
 ウイルス性疾患の一種で、はしかと同様強い伝染力をもっています。新生児から10歳ころまで、特に5〜9歳の間に、多くの子供がかかります。
原因 水痘ウイルス(すいとうウイルス)が原因です。発疹が出る前日からかさぶたになるまでの間に飛沫感染(ひまつかんせん)します。
症状 感染して13〜17日間で発症するケースが多く、発疹のあらわれる前日に軽い発熱がみられることがあります。
 発疹は胸や背中から始まり、あっという間に首、顔、手足に広がります。かゆみがあり、頭部、結膜、口腔粘膜(こうくうねんまく)などにも出るのが特徴です。最初に円形の紅斑(こうはん)があらわれ、盛り上がって丘疹(きゅうしん)になり、すぐに水疱に変わり、3日間以内にかさぶたになります。多くは発疹に伴って発熱します。
治療 特別な治療法はなく、対症療法が行われます。抗ヒスタミン剤などでかゆみを止め、ときには、抗生物質軟膏(こうせいぶっしつなんこう)で細菌の二次感染を予防します。水疱には石灰酸亜鉛華リニメントをぬります。かきこわしを防ぐために、つめを短く切り、清潔な衣類を着せます。
予防 水痘生ワクチンがあります。

●おたふくかぜ
 流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)またはムンプスとも呼ばれる急性ウイルス性疾患です。感染しても発症しないことが30〜40%あります。
原因 ムンプスウイルスによる飛沫感染が原因です。感染してから発症するまでに14日間くらいの潜伏期間があります。
症状 耳下腺(耳の直下、あごのうしろのくぼみの部分)が痛み、腫(は)れます。両側が腫れる場合が70〜80%です。発熱がない場合は20%、あっても高熱にはならず、38度前後が多いものです。
治療 腫れは3日間ほどがピークで、7〜9日以内におさまります。特別な治療法はなく、痛みが強ければ鎮痛薬が、発熱には解熱剤が処方されます。食事は、痛みがあれば流動食に近いものを与えます。
予後 髄膜炎(ずいまくえん)、膵炎(すいえん)、睾丸炎(こうがんえん)などの合併症が起こるおそれがあるため、発症後約2週間ほどは激しい運動は禁止です。
予防 おたふくかぜ生ワクチンが用いられます。

●百日ぜき
 0〜5歳の子供がかかる、伝染力の強い呼吸器系の病気です。最近、患者数が少しふえていますが、これは予防接種率が低くなったことが原因です。乳児の百日ぜきはせき込みがひどく苦しみます。
原因 百日ぜき菌が原因です。
症状 7〜10日の潜伏期間を経て発症します。症状は3段階に分かれています。
[1]カタル期 最初の1〜2週間がカタル期です。鼻汁、せき、目やに、結膜充血など、かぜとほとんど同じ症状がみられます。
[2]痙咳期(けいがいき) けいれん性のせき込みがみられ、血液中の白血球とリンパ球がふえる期間が痙咳期です。
 せきとせきの間に息継ぎをするとき、笛声(てきせい:ヒューという音)を出すのが特徴です。そして最後に粘質のたんを吐きます。せき込みは2週間がピークです。
[3]回復期 せき込みが減り、軽いせきになっていく2〜3週間を回復期と呼びます。百日ぜきの名のとおり、すべての症状がおさまるまでには約3か月かかります。
治療 抗生物質が効きますが、そのほか、去たん剤、鎮咳剤(ちんがいざい)などの投与が行われます。
 乳児で、せき込んで息が止まってしまうような場合は入院させ、酸素治療を行います。
 家庭では水分を十分に補給します。せきをできるだけ出させないようにするため、室内を清潔にし、適当な湿度を保つようにします。

●プール熱(咽頭結膜炎)
原因 アデノウイルスの飛沫感染によって起こります。
症状 5〜7日間の潜伏期間を経て、突然38〜39度ほどの高い熱を出します。そして結膜炎を起こし、目やのどに炎症があらわれます。
治療 特別な治療法はなく、安静にさせるのがいちばんです。熱が高ければ解熱剤などを処方してもらいますが、抗生物質は効きません。5〜7日ほどで完治します。
 食事は、のどが痛むため、かたいものは控えます。牛乳やプリンなどで、十分な栄養を補給します。
生活上の注意 ウイルスのいるプールの手すりなどに直接さわった手で、目や口に触れることで感染します。泳いだあとは、水道水でよく手や体を洗うようにします。

●プール熱はプールの水を飲んでうつる? プールの水は消毒されているので、水を媒介にして感染することはありません。