現代医学

病気編 耳の病気
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●突発性難聴  ●騒音性難聴  ●老人性難聴

●突発性難聴
 ある日突然、音が聞こえなくなるのが突発性難聴です。
原因 突発性難聴の原因には、事故や気圧の変化のほか、感染や腫瘍(しゅよう)、白血病、糖尿病といった病気があります。
 現在のところ、ウイルス感染説と内耳の血流の循環障害説の2つが有力です。発病する年齢は、40〜50歳代が多くなっています。
症状 突然、音が聞こえにくくなりますが、その程度はさまざまです。両方の耳に起こることはまれで、片方の耳だけが聞こえなくなります。
 初めは、朝起きたときに気分が悪く、ふらついたり、耳がつまったような感じがします。電話のベルなどの聞きなれた音がいつもと違ったり、受話器をとると雑音ばかり聞こえます。
 難聴と前後して、耳鳴りやめまい、吐きけを感じることがあります。
治療 治療は早いほど効果がありますが、難聴の程度によっても効果は違ってきます。遅くとも1週間以内には専門医の診察を受けましょう。1か月以上も放置すると、完治は不可能になります。
 まず大切なのが安静です。症状によっては、入院して安静を保ったほうがよい場合もあります。
 治療は薬が中心です。血管拡張薬やビタミン剤、ステロイド剤などが投与されます。
 そのほか、高気圧酸素療法といって、内耳に酸素を与える治療法が行われる場合もあります。
 また、内耳のリンパ液が漏れて、同じような難聴の症状が起こることもあり、これは手術が必要です。

●騒音性難聴
 長期間ある程度大きな音に接していた場合に起こる場合と、爆発音やディスコなど、強大な音が原因で急激に起こる場合とがあります。
原因 多くの場合は職場の騒音で、5〜10年といった長期にわたって勤務するうちに、徐々に耳が聞こえなくなります。
 同じように、音響が原因で起こる難聴に、最近は、ヘッドホンステレオによるものもみられます。100ホン以上もの音を聞きつづけているために、悪い影響をもたらし、耳の機能低下を早めることは十分に考えられます。
症状 長い年月をかけて、徐々に音が聞こえにくくなることが多いのですが、花火やピストル音などが原因で、突然難聴になることもあります。
治療 原因を遠ざけることが第一です。職場では耳栓(みみせん)をつけたり、勤務時間の短縮、休憩時間の延長などが望まれます。初期のころは難聴に気づかないことが多いのですが、最近は職場の検診にも難聴が組み込まれたので、早期発見のために受けるようにしましょう。また、ヘッドホンステレオのボリュームは上げすぎないよう心がけましょう。

●老人性難聴
原因 音を聞く機能は、30歳代ぐらいから徐々に衰えていきます。
実際に耳が遠いと感じるのは75歳を過ぎたころからです。これが老人性難聴で、老化現象のひとつです。若いころから耳に障害がある人は、老人性難聴になるのが早くなります。
症状 音を感じる細胞が減るため、小さな音や高い音が聞こえなくなります。
 また、脳の神経細胞が減少すると、音は聞こえるのに、その内容や意味が聞きとれなくなってしまいます。
 音が聞こえる方向がわかりにくくなることも、老人性難聴に特有の症状です。
治療 老化現象としての難聴には、治療の方法がありません。衰えた聴力は補聴器で補います。補聴器は、耳形式、耳かけ式、めがね式、ボックス式など、種類が豊富で、性能もさまざまです。この選択はたいへんむずかしいので、専門医に相談して買うようにしてください。

●近年、日本人にも多い耳硬化症とは? 3つの耳小骨のうち、あぶみ骨の底部がかたくなり、青年期から難聴を起こす病気。