現代医学

病気編 腸の病気 腸ポリープ
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腸ポリープの種類とできやすいところ
腸ポリープは、S状結腸、直腸など、肛門(こうもん)に近く、便のたまる部分にできることが多い

原因
 ポリープは、キノコのような形をした腫瘍(しゅよう)です。
 腸のポリープは、小腸にはあまりみられず、結腸や直腸など、大腸にできやすい傾向があります。腸ポリープは胃のポリープと違って、がん化する可能性が大きいという特徴もあります。
 最近日本人に急激にふえており、40歳代以降、特に60〜70歳代がいちばん多くなっています。
 脂肪が多く繊維の少ない、欧米型の食生活が主な原因と考えられています。また、ポリープのできやすい体質があります。

症状
 ポリープができても、腸の働きにはほとんど影響がないので、自覚症状はないのがふつうです。まれに、下腹の痛みがあったり、ポリープの場所によっては出血することもあります。
ポリープとがん ポリープの大きさは、1cm以下から4cm以上になるものまでさまざまですが、大腸ポリープの場合は、大きいものほどがん化している率が高くなります。
 1cm未満のポリープのがん化率は約5%ですが、4cm以上のものは90%以上ががん化していたという調査結果があります。
 ポリープの形では、はっきりとした茎のあるものほど良性で、あまり盛り上がっていないタイプのほうが、がんである危険性が高くなります。

検査と診断
 ポリープは自覚症状がないので、多くの場合は人間ドックなどの検査で偶然見つかります。
 糞便潜血反応(ふんべんせんけつはんのう)は、わずかな出血でも検出することができますから、発見の手がかりとなります。大腸ポリープが疑われるときは、さらにX線検査や内視鏡検査を行って、病変の有無を確認します。

治療と予防
治療 ポリープが発見されたら、すぐに摘出します。
 開腹手術をしなくても、ポリープを切除できる方法があります。これはポリペクトミーといい、内視鏡と高周波電流でポリープを焼き切る方法で、胃のポリープにも使われます。痛みもなく、軽症ならば入院も不要で、2〜3日で平常生活に復帰できます
 扁平(へんぺい)でポリペクトミーがしにくいものや、大きいものの場合は、入院して開腹手術で切除します。
 ポリープをとったあとは、数か月後に再検査、その後も1年に1度は検査を受けます。
予防 腸の健康を保つために、規則正しい排便の習慣を身につけ、食生活に気をくばりましょう。
 脂肪の多い食事はポリープやがんができやすいので避け、食物繊維をたくさんとることです。
 食物繊維は、有害物質をとり込んで体の外へ出す効果があり、便通もよくなります。おから、納豆、ヒジキ、ライ麦パン、野菜、豆類、海藻、果物などに多く含まれます。
 ポリープは、早期発見、早期切除が大切です。
 40歳代になったら、積極的に定期検診を受けてチェックしましょう。50歳以上で、便秘がち、下痢ぎみなどの人は、一度検査を受けるべきです。家族に病歴がある場合は注意が必要です。


●ポリープとがんの中間もある 組織の顕微鏡検査の結果、良性とも悪性ともいえない中間のものを異型上皮と呼んでいる。