現代医学

病気編 循環器の病気
現代医学でなおす
●血栓性静脈炎  ●静脈瘤

静脈瘤を悪化させない方法

●血栓性静脈炎
 静脈の血管壁に炎症が起こり、血液のかたまり{血栓(けっせん)}ができて、つまってしまうのが血栓性静脈炎(けっせんせいじょうみゃくえん)です。
原因 血液が固まりやすい性質に変化したか、血の流れが悪くなったか、静脈の壁が変化したかのいずれかが原因です。
 心臓病や糖尿病、血液病、がんなどの合併症としてあらわれたり、手術やけが、妊娠、静脈注射のあとにみられますが、原因不明の場合もあります。
症状 体の深い組織の中にある深部静脈の血栓では、足がむくみ、チアノーゼで紫色になることもあります。皮膚の表面近くの静脈の血栓では、皮膚が赤くなって、かたいすじのようなものが浮き出て痛みます。赤みがおさまってからもすじのようなものはしばらく残ります。
治療 安静、湿布、薬が中心です。
 痛みや熱があるときは、安静にして、足を高くして横になります。
 さらに、症状のある部位に温湿布をすると、炎症が早くおさまり、気分もよくなります。この場合、冷湿布は厳禁です。
 薬としては、血栓を溶かす薬や、血栓をできにくくする薬が使われます。
 深部静脈の血栓で、症状がひどいときには、手術で血栓をとり除くことがあります。
 静脈瘤(じょうみゃくりゅう)やむくみなどの後遺症を防ぐためには、弾性靴下か弾性ストッキング(後述)を着用します。

●静脈瘤
 皮膚の表面近くを走っている静脈(皮静脈)が太くなって、うねったりふくれあがった状態を静脈瘤といいます。女性に多く、立ち仕事をする人や妊娠した人の、ひざから下によくみられます。
原因 手足の静脈のところどころには静脈弁があって、血液の逆流を防いでいます。静脈壁が先天的に弱かったり、病気や妊娠のために変化すると、静脈弁の機能が低下し、弁が完全に閉じなくなります。すると血液が心臓にもどれずに下肢によどみ、静脈瘤ができるのです。
症状 ふくらはぎなどの静脈が浮き出て、青い血管のうねりがはっきり見えます。立ち上がるといっそう目立ちますが、横になると軽くなり、足を高くすると消えます。重症になると、うっ血による黒ずみやむくみ、皮膚炎が起こり、さらにしこりや潰瘍(かいよう)が発生します。
治療 軽症なら、家庭での簡単な手当で治すことができます。夜寝るときに、敷きぶとんの下に座ぶとんを入れるなどして、足のほうを10cmくらい高くします。日中は、治療用の弾性靴下・ストッキング(厚手でかなり伸縮性がある。薬局で購入できる)をはいて生活します。症状が進むと、手術が必要になるケースもあります。
 手術は、機能を失った部分の静脈をとり除き、またのつけ根の、深部静脈に流れ込む皮静脈を全部切り離します。効果は大きく、傷も1年ほどで目立たなくなります。

●足の血液を心臓まで押し上げるのは… 下肢の筋肉群による。筋肉が収縮すると、血液が上に押し上げられる。つまり筋肉群がポンプ役というわけ。